モデルの略歴:LM002
自動車史において、LM002以上に革命的なモデルは思いつきません。軍用車プロトタイプ「Cheetah(チーター)」をベースに開発されたLM002は、史上初のスーパーSUVであり、競合他社の20年先を行くモデルでした。鋼管フレーム(当時のスポーツカーのフレームに類似)と、Countach Quattrovalvoleの5.2リッター12気筒エンジンを組み合わせ、ディファレンシャルロックを備えた四輪駆動システムを搭載します。意図的に角張ったラインを採用し、ボディの修理がしやすいように考えられています。そのため、曲面のパネルよりも交換が簡単なフラットなパネルが優先されています。このモデルの200km/hという最高速度は、当時のオフロード車としては考えられないものでした。そのため、ピレリが専用開発した革新的なタイヤが必要でした。
LM002のデザイン
LM002のシンプルで角張ったシェイプは、単にデザイン要素であるだけでなく、内部のメカニズムを覆うという実用的な目的をも兼ね備えています。特徴としては、キャブレター式エンジンか、燃料噴射式エンジンかで、エンジンフードの形状が異なっていた点が挙げられます。このモデルには3つのシリーズが存在し、それぞれが異なるディテールを備えています。後期シリーズは、より平らなホイールと、4面にパイプを装着したバンパーが特徴になっています。そして、ドアを開けると、最大の驚きが待っています。レザー張りのシート、木製のダッシュボードパネルとセンターコンソールが美しい、広々としたラグジュアリーなインテリアが目に飛び込んできます。車内は4人乗りで、後部にピックアップトラックのように大容量の収納スペースが設けられ、ヒンジ付きドアを開けてアクセス可能です。
LM002の技術
LM 002のエンジンは、Countach Quattrovalvoleの5.2リッターエンジンをベースに一部の部品を改良して高トルクを実現、低オクタン価燃料の使用に対応できるようにしています。砂漠の過酷な地形に対応できるよう設計されたLM002は、砂対策用の専用プロテクションを備えています。キャブレターやインジェクション式モデルのエアインテークは、それらを密封するケースで保護されています。取り込まれた空気は、湿式を含む「ヘビーデューティ」エアフィルターを通過し、保護レベルをさらに高めています。駆動システムは、前輪にロック可能なフリーホイールハブ、低いギア、ディファレンシャルロックを備えた極めて高度な機構になっています。タイヤは、砂地専用に設計されたピレリ・スコーピオンの325-65 VR 17サイズを装着します。
LM002とライフスタイル
LM002は映画で2度登場しています。1992年の映画『トイズ(Toys)』には重要な役で登場し、2009年の『ワイルド・スピード MAX(Fast & Furious)』には少しだけ登場しています。また、2019年の日本アニメ『シティハンター』にも登場しています。スキーや自転車、サーフボードの運搬に活躍してくれるLM002は、現在でもアウトドアファンの若者に高い人気を誇ります。ただし、このモデルは数が少なく、1986年から1993年の間の生産台数は300台+1台のみです。
